起業は会計が救う

起業する人(している人)に向けた会計や税務のアドバイス。

上限を超えた手当に関する法人税と消費税の関係

この前の手当の話の続きですが、

認められる手当の金額は、税金(税法)によって違う

という話をしておきます。

 

この前、手当の金額について書きました。

その時、

手当には税務上の上限がある

という話を書きました。

で、その範囲ならば、まず問題ないのですが、たまに、

税務的に問題があっても別に構わないから、多額の手当を払いたい

という社長がいらっしゃいます。

起業直後だと、雇った人ひとりひとりの顔を見ながら手当を作ったりするような場合もあるので、仕方がない気はします。

その場合、ちょっとやっかいなのですが、3段階でチェックというか、処理を検討しないといけません。

まず、

その手当が、法人の費用として認められるかどうか

というお話。

基本的には、その手当の額が、真っ当な金額である限りは、問題ありません。

真っ当なんていう言葉を使っているのは、個別に検討するしかないからなんですね。

  • 税務署から金額について質問されても、これくらいは当たり前に出すべき金額として言い返せる
  • どこの会社でも、このくらいの金額は出しているはず

と思えるなら、まず大丈夫でしょう(心配なら、誰かに相談!)。

 

次に、

その手当が、所得税の対象にならないかどうか

というお話。

これは、先日書いたお話です。

これは、税務署が決めている上限を超えたら、

貰う側は給料と同じ扱いとして税金がかかる

と覚えておいて貰えれば大丈夫です(源泉徴収する時に、気をつけてください)。

 

そして、最後が、

その手当が、消費税の控除対象になるかどうか

というお話。

ちょっと難しいかもしれませんが、

税務署が決めている上限を超えても(=所得税がかかる部分であっても)、消費税では控除対象として認めて貰えることが多い

のです。

これは、消費税の仕組みが解っていない人に説明するのは難しいので、

所得税と消費税で税務署に認めて貰える金額の基準が違う

ということだけ覚えておいて貰えれば、と思います。

あとは、税理士に相談して下さい。

面倒?

でしょうね。

だから、税務署の決めている基準を超えるような手当は出さないことをお勧めしたのですよ(笑)

なお、私が経験した例だと、移動費用(列車とか)で、特別良い席の為に通勤手当を上乗せしているケースとかが該当します。